2018年7月に糖尿病と内分泌疾患を主とする「糖尿病・甲状腺 上西内科」を
2022年3月には小児の1型糖尿病や低身長を主とする「子どもの成長・糖尿病 上西のびしろクリニック」を開院しました。
また、2024年4月には呼吸器内科を主としながら、一般内科としてより広い領域をカバーする「かすがい内科 咳と頭痛と生活習慣病のクリニック」を開院します。

これらの医院はすべて、自らの理想とする医療を実現したい、という強い意志と意欲に満ちた医師との出会いから生まれ
医師のみならず全てのコメディカルにとって学びの場となる組織を作りたいという想いで独立・開業を決心しました。

今だから吐露できますが、私は開業後すぐに反省すべき事例に出会っています。
ある疾患を初見では気が付かず、確定診断に至るまでに半年を有してしまいました。
完全に自分の不勉強でした。幸いにして患者さんの治療はとても順調で今もお元気にされていますが、自らの未熟さを実感する出来事でした。

医療人として、高い医療水準を保ち続けるには日々の学習しかないと、それからは今まで以上に学ぶ時間を多く作るようにしました。
それ以降、毎日必ず一日の診療を振り返り、臨床的疑問を文献で調べることを日課としています。

それでも医療の大海を前に、私はあまりにも貧弱で微力です。
私自身、まだまだ学びが必要です。

医師の仕事は「診療」「研究」「教育」の3本柱と言われています。
ここに「経営」のもう一つの柱が加わり、開業医は4本の柱を強固に頑丈に育てていく必要があります。

日々の診療と自己研鑽を続けながら、経営を成立させる。そして職員にも成長の場を提供しながら、安定して雇用をし続けていく。
これは開業前に想像していたよりも相当にタフなタスクでした。
毎日毎日積みあがる臨床的課題の解決、書類作成、組織運営に係る細々とした業務。毎日があっという間に過ぎ去っていきます。

それでも、開業した後悔は全くありません。

有名な言葉に
「あなたがなんとなく生きた今日は、昨日死んでいった人たちが、どうしても生きたかった明日だ。」があります。

毎日、寝る前には「今日も一日全力でやり切ったか？」と自問しています。
理想は、拳を天に突き上げるラオウです。もちろん、まだまだ理想には程遠い現実です。

それでも多くの仲間に恵まれ、毎日数センチずつではありますが、ゆっくりと前進し続けています。